育毛研究室 by ポストセブンlab

育毛・薄毛・育毛剤…髪の毛の徹底研究サイト

精神科医がアドバイス! ハゲで悩まないメンタルヘルス法

髪の毛が薄くなって悩まない人は、男女問わずまずいない。明るく笑い飛ばせればいいのだが、そうもいかない人もいるだろう。深く落ち込んでしまって暗い気分にハマり込んでしまったら…。今回は「ハゲとメンタル」について、東京都港区の、さいとうクリニック(精神・神経科)林哲也医師に話を聞いた。

*  * *

チャップアップ

◆ハゲが諸悪の根源と考えてしまう人は要注意

円形脱毛症であればストレスとの因果関係がわかっているので、ストレスで髪が抜け、髪が抜けたことでまたストレスがかかるということは多いと思います。AGA(男性型脱毛症)の場合に問題となるのは、髪が抜けてきたこと以外に「ハゲ」に関わる他の不安要素が加わったときです。

7a8ae198bb0931245eae435184c0e775_s

不安が不安を呼ぶと「悩みのループ」に陥る

 

例えば、営業の仕事をしていたとしましょう。それまで順調だった成績が下がってきたとき「俺がハゲているのが顧客に不快な思いをさせたのか?」などと不安になる。婚約を解消された、友人からの誘いが激減した…といった人間関係上のトラブルを、自分の髪の毛のせいと思い込んでしまうこともあります。

「ハゲ・薄毛」という、ちょっとした悩みの種にネガティブな燃料を注ぎ込んでしまうと、不安が不安を呼ぶことになり、頭がいっぱいになってしまうのです。こうしたループは、重症化すると不安障害を引き起こすことさえあります。

精神科の外来には「自分が不幸なのは、見てくれが悪いのが原因だ」という悩みを抱える人が多く訪れます。患者さん自身は「顔が悪い」「デブだ」「ハゲだ」と信じてきっているようですが、客観的に見るとさほど気にはなりません。しかし、それが自分の状況すべてを悪くしていると思い込み、抜け出せなくなっているのです。多くの場合、悩むきっかけが外見であっても別の不安要素を重ねてしまっています。

なぜそこまでハゲを気にするのか? 人間の本能に訴えるものが根底にあるのではないかと、私は考えています。

日本人の顔面の骨格は、欧米人に比べ額が出ておらず凹凸が少ないのが特徴です。いわゆるのっぺりした顔なので毛髪が薄くなると、さらにメリハリのない顔立ちになってしまいます。そのためハゲると格好が悪いと感じやすいのです。そのうえ白人に比べヒゲも薄く、伸ばしてもあまりキレイにならない傾向があります。

毛髪やヒゲは男性性(男らしさ)をアピールするものであり、女性の性欲をかき立てる一つの武器です。生命力(パワー)を誇示するアイテムともいえます。毛髪が無くなってヒゲでもフォローできないとなると、男らしさが大きく損なわれ、女性にとって魅力のない男になってしまう…。そのことを男性は本能として感じているため、ハゲになることを強く心配すると思われます。頭頂部が薄くなった人が側頭部の髪の毛でカバーする「バーコード」などは、本能的に一種の防衛規制が働いているとも考えられます。

日本の社会環境も要因の一つです。特に「他者が気になる度合い」。これは外見が異なる人が居た場合、人口の差が開くほど気になるというもので、社会学的にも実証されています。欧米人では男性の半数くらいがハゲるのですが、日本人男性のハゲ率は意外と少なく30%程度。このくらいの比率になると少数派を「異質なもの」として見てしまう傾向が出てくるのです。

それに加えて、ここ最近の「アンチエイジング志向」も関係しています。昔はハゲやシワなど年を重ねたことは「叡智の象徴」だったのですが、現代では若くあることや若く見えることが男女問わず良しとされるようになってきています。

薄毛の人のメンタルは、本能と社会的環境によって圧迫されやすくなっているのです。

311228a4992d48ff0d4b5209933e6e77_s

現代では「年齢を重ねた外見」は、認められにくい?

◆「小さな悩み」をたくさん持つといい

思い込みが激しく病的なまでに進行し、なかなか抜け出せない場合は「認知行動療法」という治療法を行うことになります。これは簡単に言うと、悩みに対し固定的な考え方だけをせず別の考え方をするように導く、というものです。精神科医や臨床心理士などの専門家にやってもらうことをお勧めします。

しかし解決する手段としてベストなことは、早いうちに悩みを取り除いてしまうことです。その点、髪の毛で悩んでいる人はいい環境にあるといえます。AGA治療、多様な育毛剤、植毛やカツラなど選択肢も増えてきているからです。「抜け毛が増えてきたな」と感じたら、不安が不安を呼んでしまう前に手を打っておくといいでしょう。

育毛の効果が思うように出ないという場合は「悩み(意識)をハゲに集中させない」という方法を試してみましょう。誰しも暇になると意識が色々なところに向かい悩み始めるもの。いつもしない家事や運動をしてみる、趣味に没頭してみるなど、少し忙しくして1つのことに意識を集中させないようにしましょう。小さな悩みをいくつも抱えることも、悪いことではないですね。家計が苦しいとか隣のイヌがうるさいとか、ハゲとは無関係の別の悩みがあればストレスが分散してくれます。今ある悩みやトラブルをノートに書きだしてみることもいいでしょう。「ハゲなんてそこまで重い悩みではない!」ということがわかってくると思います。