「ハゲが治る!?」 話題の新世代ドライヤーを試してみた


ドライヤー(イメージ)夢のドライヤーが登場?(写真はイメージ)

 

日本では1300万人が悩む「ハゲ」。最近では薄毛治療の進歩も進んでおり、数年後にはハゲを治す薬が誕生するともいわれているが、“そんなに待てないぞ!”という薄毛男性に、気になる情報を入手した。

最近、頭が寂しくなってきたと悩む40代記者が美容室に行ったときのこと。美容師が記者の髪を乾かしながら、こう切り出した。

「このドライヤー、ホントにスゴいんですよ! 使えば使うほど髪が太くなる。お客さんには“髪が増えた”っていう人もいる。魔法のドライヤーですね」

ドライヤーでハゲが治る? そんなバカな――。

にわかには信じがたい話だが、常日頃から誰よりも髪を観察している“プロ”の証言だけに聞き捨てならない。早速取材を開始した。

そのドライヤーは医療や美容の技術開発・製造を行なうリュミエリーナが販売する『HAIRBEAUZER Ex-celleMium2』(以下、ヘアビューザー)だ。

ヘアビューザーには同社が独自開発した「バイオプログラミング」という技術が採用されている。販売店ホームページによれば、特殊なセラミックによって複数の遠赤外線を発生させることが特長。水分子の活動を活発化させる働きを持つ遠赤外線を当てることで毛髪の水分密度が上がり、潤いを取り戻すのだという。

艶が出る、サラサラになる、ハリとコシが出たといった評判が広がり、ドライヤーにしては高額な2万2500円(税抜)という価格にもかかわらず、女性ファッション誌でも取り上げられる人気ぶりだ。

育毛コンサルタントの板羽忠徳氏が従来のドライヤーとの違いを解説する。

「健康な髪の水分割合は11~13%ほどです。そこに熱風を当てると7~8%ほどに下がってしまう。しばらくすると髪は空気中の水分を吸収して元の状態に近づくのですが、繰り返して使ううちに乾燥しやすい髪質になり、同時に傷みも激しくなる。ドライヤーが髪を傷める“天敵”といわれる所以です。

ヘアビューザーは遠赤外線で髪の水分子の活動を活発にするため、水分量を保ちながら髪を乾かせるドライヤーといえそうです」

そう聞くと確かに髪には良さそうだ。だが、それだけでは“育毛効果”の説明にはならない。

リュミエリーナに聞いても「取材はお受けできない」とのこと。前出の販売店ホームページにも「毛が生える」といった主旨の説明は見当たらない。前出の板羽氏は次のように解説する。

「水分量が少なくなると髪の表面が毛羽立ったり、ザラザラになります。だから手櫛やブラシに引っかかりやすい。

それに対して、水分量を維持するヘアビューザー使用者には指通りがなめらかになる人が多いようです。そのためブラッシングしたときに絡まなくなり、抜け毛が少なくなったのでしょう。“髪が生えた”というわけではなく、“抜けにくくなった”ということかもしれません」

◆血行と発毛の関係からもしかして…

確かに薄毛に悩む人からすれば、抜けるペースが落ちれば“髪が増えた”と感じるのかもしれない。それはそれで喜ばしいことだが、それでは“魔法のドライヤー”と呼ぶには物足りない。だが、タカナシクリニックの高梨真教医師は「育毛効果はあるかも」と指摘する。

「遠赤外線は光線の波長が長いので頭皮の内側まで届く。つまり頭皮の内側の血行を促進する効果が考えられます。

髪の栄養となるアミノ酸やミネラル、ビタミンなどは頭皮に張り巡らされた毛細血管を通して毛根に運ばれます。血行を促進することで髪が生えやすい栄養状態となるのです。要は育毛サロンなどで行なう頭皮マッサージと似たような効果になっている可能性があるのです。

発毛効果がある医薬品成分として知られるミノキシジルは、もともと血管拡張剤として開発されたことからわかるように、血行と発毛には深い関係があるのです」

髪を美しくする目的の遠赤外線ドライヤーが思わぬ“副産物”を生んだという分析である。

かつては“早く乾かせればいい”と思われていたドライヤーは、ヘアビューザーに限らず、凄まじい進化を遂げている。そうしたドライヤーの最新事情について美髪アドバイザーの田村マナ氏が解説する。

「今は乾かすだけでなく、髪や頭皮への何らかのプラス効果を求められるようになっています。振動ブラシで頭皮をマッサージする機能がついたもの、マイナスイオンを発生させ静電気などを抑える効果のあるもの、冷風と熱風を自動的に交互に発生させるものなど、様々な機能がプラスされています。

多機能化によって値段は上がっていますが、高価格帯の商品ほど売り上げを伸ばしている傾向がハッキリしています」

本誌薄毛記者も早速試してみた。1週間ほど続けてみると髪の質感の変化を感じ、気のせいか頭頂部にボリュームが増したような。このまま続けていけば…と希望が湧いてきた。

余計なお世話(?)とは思いつつも、 “日本を代表する薄毛タレント”東国原英夫氏(58)に“魔法のドライヤー”の存在を伝えると、こんなコメントを寄せた。

「僕はこれまでパワーのあるドライヤーで熱風をガンガンあてて早めに乾かしていました。それが間違いだったんですね。ドライヤーを使い始めたのは20代後半。ちょうどそのころから抜け毛が増えてきたような気がします。

そんな多機能ドライヤーがあるならもっと早く教えてほしかったですよ。もう僕では手遅れですかねぇ…」

“日本を代表する薄毛経営者”の孫正義・ソフトバンク社長は〈髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのだ〉という名言を残したが、ドライヤーも日々“前進”を続けているのだ。

※週刊ポスト2016年3月18日号

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