発毛率99%! 育毛剤とは異なる「HARG治療」とは?


 

HARG治療センター 福岡大太朗院長

現在の日本の薄毛人口は、男女あわせて4200万人といわれている。現在、毛髪治療では毛根の細胞に作用する薬を飲んだり塗ったりして抜け毛を防ぐことが広く行われている。ここ数年注目が集まっている「HARG療法」は、それらとは違った方法で「次世代の薄毛治療」と呼ばれている。いったい何が違うのか? この治療法を開発した「HARG治療センター」の福岡大太朗院長に聞いた。

* * *

◆頭皮という土を改良して髪を育てる!

「HARGは『Hair Re-generative Theraphy』の頭文字から付けた名前です。翻訳すれば『毛髪再生療法』となります。簡単に説明すると、人間のあらゆる細胞の元となる幹細胞から抽出したAAPEという、たんぱく抽出物質を直接頭皮に注入して、発毛機能を蘇らせる毛髪再生医療です。AAPEには150種類以上もの成長因子が含まれています」

AAPEはサイトカイン製剤の一つだ。サイトカインとは、免疫システムに関係する細胞から別の細胞への情報伝達の役割をする、たんぱく質のこと。細胞の増殖や死滅にも影響を与える物質で、増殖・抑制因子などと訳される。

「薄毛に悩む人が多いという現実に直面したとき、サイトカインを活用する治療法が頭に浮かんだのです。サイトカインを外から注入すれば、眠っていた細胞や組織が活性化し、毛髪が再生するのではないかと発想したのが、HARG療法なのです」

福岡院長はそう話す。髪の毛そのものというより、頭皮に働きかける治療法ということなのだろうか?

「たとえば髪の毛をお花、頭皮を花壇だとしましょう。土壌が悪いと、いくら質のいい球根を植えたとしても、ちゃんと育つことはできません。毛髪もまったく同じで、頭皮という土壌を改善しなければ髪は再生しません。HARG療法は、髪の毛そのものの治療というより、頭皮全体の治療と考えていただくといいでしょう」(福岡院長 以下「」内は同)

doc03_1HARG治療はAAPEによって毛髪のもとを活性化させる

 

施術の際には「HARGカクテル」と名付けられた薬剤を、薄毛の部分に注入する。HARGカクテルとは、毛髪再生に不可欠な各種ビタミンやたんぱく質、アミノ酸成分などの栄養素を配合した「育毛メソヘアーカクテル」と、AAPEをブレンドしたものだ。AAPEには、毛母細胞を刺激し細胞分裂を促す役割がある。

「AGAから重度の薄毛まで、幅広い薄毛症状に対応できます。また、毛穴が非常に小さくなってしまった頭皮からでも、再び発毛させることが可能です。これは、自分の髪を生やすことができる再生医療だからこそです」

それでは、HARG療法の手順を見てみよう。

◆HARG療法の特徴はこの3つ

【1】発毛

HARG療法の最大の特徴は、幹細胞抽出AAPEによる細胞の活性効果。幹細胞から抽出したタンパクAAPEに豊富に含まれる各種の成長因子が、活性を失った毛母細胞に刺激を与え、発毛を促す。幹細胞は毛穴の奥の毛包にも存在しており、AAPEはそれ自体に含まれる成長因子はもちろん、毛包の幹細胞に働きかけることでさらなる効果を発揮する。

AAPEに含まれる成長因子の働きと、AAPEが注入部位の毛包幹細胞の刺激によって発毛効果が長く持続する。即効性があるのは頭皮への注射だが、電気刺激で細胞に薬の通り道を作る方法もある。

【2】育毛

毛髪は、成長期の毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで成長する。そのためには、毛母細胞に栄養が十分に供給されることが必要だ。HARG療法で注入される「HARGカクテル」は育毛成分を豊富に含んでおり、栄養面から育毛をサポートする。その結果、生えた毛が丈夫な太い毛に育っていく。

【3】脱毛抑制

せっかく生えても抜けてしまっては意味がない。脱毛抑制のオリジナルローションを治療と併用することで、抜け毛予防をサポート。AGA(男性型脱毛症)の原因である、ジヒドロテストステロンが作られにくくする成分を配合し、頭皮のアフターケアの一助としている。

「発毛率は99%です。患者さんは半年から1年ほどの間に発毛の効果を確認しています。これまでの再生医療は、毛髪などの外的な細胞には応用できないと考えられていましたが、HARG療法はそうした考え方を根底から覆すものとなりました。薬の服用によるAGA治療や、育毛セラピーによって頭皮環境を改善する方法は、治療をやめてしまうと発毛効果も止まってしまうことが多いのですが、HARG療法は持続性が高い点も特長です」

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30代男性の例。治療開始(左)から14か月後(右)にはこの状態まで改善

◆国内だけでなく海外からも熱い視線

治療は外来で薬剤を直接、頭皮に注射する。注射は原則として4週間に一度、平均で8回程度行う。入院する必要はなく、会社の帰りに立ち寄って受けることも可能だ。

「首都圏にいらっしゃる方は気軽に来院されますが、かなり遠方からおいでになる患者さんも少なくありません。国内では47都道府県すべてから患者さんがいらしていますね。一番遠い方だと沖縄県の久米島でしょうか。アメリカ、イギリス、ドイツから治療を受けに来る欧米人の患者さんもいます。ただ、旅費だけで大変なことになってしまいますので、通院の回数を減らしても高い効果が得られる方法を研究中です」

国内でHARG療法を実施している医療機関は現在、180ほど。ただし基礎理論は同じでも、クリニックによって手法はそれぞれ違いがあると福岡院長は言う。

「私のクリニックには、相談だけにみえる患者さんも少なくありません。各地のHARG療法を行っているクリニックでも相談を受け付けているはずですから心配があれば、まず相談に行き、ご自分の頭皮の状態を診てもらったり、そのクリニックが自分に合っているかなど検討してから治療に臨めばいいでしょう」

HARG療法は男性のハゲや薄毛のみならず、女性の薄毛に対しても有効だ。福岡院長はこれまでに1800人以上の治療にあたっているが、患者さんの男女比は半々とのこと。女性も多く訪れる理由は、AGA治療薬に含まれるフィナステリドという成分が胎児に悪影響を与えてしまうためだ。HARG療法ではそうした副作用やアレルギーは現在までに確認されていないという。

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50代男性。治療開始(右)、24か月後(左)。頭髪が増えて若々しくなった

 

「HARG治療の効果や副作用については、可能な限り私自身が自分の頭に注射して確かめてきました。『頭皮に水を与えるといいかも』と思えば、生理食塩水を注射してみたこともあります。まったく効果は出ませんでしたが(笑い)」

治療法の開発にあたっては自らも体を張る福岡院長。その原動力は何なのだろうか。

「私は20年前からサイトカインの研究に携わってきました。長年の研究を、安全で効果の高い毛髪治療に役立てたいと思ったのです。やはり患者さんの変化を目の当たりにすることが、一番の喜びですね。20代で頭頂部付近までハゲてしまった男性に『年相応に見られるようになりました』とか、薄毛が気になって外出ができなかったという女性に『おかげで気軽に買い物に出かけられるようになりました』など笑顔で言われるのは、何度経験してもうれしいものです。今後は他の毛髪治療と併用したり、毛髪以外にも再生医療への転用ができないかの研究を進めていきます」

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福岡大太朗(ふくおか・ひろたろう)/「HARG治療センター 桜花クリニック」院長、医学博士。日本美容外科学会専門医、アメリカ美容外科学会会員、ヨーロッパ美容外科学会名誉会員、日本形成外科学会会員、レーザー治療学会会員、杏林大学医学部付属病院非常勤講師。
昭和大学医学部卒業後、1998年、横浜みなとクリニック美容外科(HARG治療センター横浜院) 開設。サイトカイン研究からHARG治療を考案し、各種試験の後2012年に医療法人社団櫻海会桜花クリニックを開設。HARG治療を実践。諸外国で美容外科手技についても学び、常に研究、発表を行っている。

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