風池、命門、湧泉…育毛効果の高いツボ押し<その1・上半身編>


食事、睡眠、シャンプーなどなど、日ごろ自分でできる頭皮のケアはいくつもある。その中で、雑誌やネットでよく取り上げられるのが「育毛に効くツボ」。ツボ療法はなんとなく効果がありそうだと、わかったような気になって図を見て押しているだけの人が多いだろう。しかし、ツボ療法のプロにいわせると、ツボについて理解を深めることが効果を高める重要ポイントだという。

そこで、ツボ治療の専門家に解説願うことに。東京・東久留米市で『土居治療院』を営む鍼灸マッサージ師・土居望院長に話を聞いた。ツボで育毛効果はあるのか? という素朴な疑問から、土居院長セレクトの「育毛に効くツボ14」をご教授願った。

今回は上半身に存在する5つのツボを紹介しよう。

◆ツボ押しは本当に育毛に効果があるのか?

――土居院長の治療院に、薄毛で悩むお客様は来ますか?

「開業して34年になりますが、薄毛に悩む多くのお客様の治療をしてきました。やはり男性の比率が高いですね。ただ、育毛目的のツボ押しには男女で効果の差はほぼないと思っています」

――ズバリ、ツボ押しは育毛に効果があるのでしょうか?

「あくまで私個人の見解ですが長年、いろいろ試してみた結果、必ず効くとは限りません。おそらく原因が1つではないからでしょう。男性ホルモンの影響から来る薄毛は、長く経過を見ていかないと何ともいえません。ただし、血行不良が原因と思われる薄毛には、これまでの実績から効果があると感じています」

――頭皮の血行不良は気付きにくいですよね。

「頭皮が固まっている方は血行不良の場合が多いのですが、本人は自覚がないかもしれません。血管には感覚器がありませんから、頭皮の毛細血管となると本人は全くわかりません。普段から意識するか、第三者が指摘してあげるのが重要でしょう」

01-01ツボ【「ツボ押しは育毛に効果があります」と土居院長】

 

◆ツボ押しは、目的を絞ることが重要

――育毛には、どんなツボが有効でしょうか?

「具体的なツボは後ほど紹介しますが、東洋医学では『経絡(けいらく)』という考え方があり、その中で『腎経(じんけい)』という経絡があります。髪の毛を司るのはこの腎経で、基本的に薄毛治療のツボは腎経のツボといえますね。刺激することによって、髪の毛がフサフサになる効果が期待できます」

――ツボを押すときのポイントを教えてください

「すごく大事なことなのですが、育毛など何かを目的とした場合、ツボ押しでもストレッチでも『全身をくまなくやってはいけない』というのがポイントです。確かに全身をくまなくやると、お風呂に入ってるのと同じで気持ちがいい、体が軽くなる、全身の血流が良くなるという効果はあります。しかしそれでは育毛に効果は出ません。全身をくまなくやるのはリラクセーションと考えてください」

――全身の血行が良くなれば育毛に効果がありそうですが?

「ツボ療法では目的がある場合、刺激を与える場所と与えない場所、その差によって効果が出るんです。これは薄毛治療に限りません。なので目的、今回でいえば育毛ですが、育毛に関係する所だけに絞ったほうがいい。首も腰も足も同じときに押していいけれど、押すのはあくまで『育毛に関するツボ』だけにしましょう」

◆ツボは自己治癒力を高めるスイッチ

――ツボ療法は、どういう仕組みなのでしょう?

「ツボを押した場所と押してない場所、その差を脳が感じるのだと考えています。脳には間脳(かんのう)という部分がありますが、ツボを押したとき間脳の奥の『視床下部』という、自律神経系の細胞中枢が反応するという結果が検査で出ています」

――ツボ押しに、脳が反応するんですね。

「東洋医学は自己治癒力を高める医学です。ツボを押すことで、体に『これを治そう』というスイッチを入れる。部屋の電気のスイッチを入れることによって部屋が明るくなる感覚です。治したい場所に効くスイッチだけを押す。いろんな所を治すツボを押してしまうと、スイッチが入らないんです」

01-02ツボ【腎穴(じんけつ)など、育毛に効くツボを説明】

 

◆土居院長セレクトの育毛に効くツボを実践!

土居院長が育毛効果が期待できるツボ14個を教えてくれた。その中で今回は上半身の5つのツボを紹介しよう。ポイントは、お話にあったように「育毛に関連するツボだけ押すこと」。育毛のツボを押した日は、育毛と関係ないツボを押すのを控えること。

では、土居院長にツボの場所と押し方をくわしく解説してもらうことにしよう。

* * *
今回は<上半身編>ということで、首や肩の血流を良くするツボを5つ選んでみました。個人差はもちろんありますが、どれも抜け毛予防や育毛の効果が期待できます。痛くない、無理のない範囲で行いましょう。

また、この5つを全てやる必要はありません。1つでもいいので、自分が「これは効きそう」、「名前が好き」などと思ったツボを選んで構いません。定期的に押してやることが大切です。

◆風池(ふうち)

場所は首筋のくぼむ所。後頭部の首の付け根、後頭骨の下のくぼみから2~3センチほどの左右、髪の生え際よりも少し上に位置します。

01-03風池01【風池(ふうち)は目に向かって押す感覚で】

 

力を入れる方向は、目に向かって押す感覚。グゥーッと両手で押します。3秒押したら3秒離す、それを5回から10回繰り返しましょう。

風池は、頭痛や脳の活性化に効果の高いツボでもあります。肩こりや肩の緊張を改善し、視力回復や目の病気にも効果があるといわれています。疲労感がたまっているときには、このツボを刺激することで疲れが和らぎますよ。

◆天柱(てんちゅう)

首の中央のくぼみ(盆のくぼ)のすぐ脇、2本の太い筋の外側にあるくぼみに位置します。

01-04天柱01【肩こり解消にもいい天柱(てんちゅう)】

 

押し方は頭を少し上に上げ、5秒押したら5秒離す、これを5回から10回、繰り返します。

疲れ目、目の充血、肩こりの解消などにも効果があります。

◆完骨(かんこつ)

両耳の後ろにある出っ張った骨(乳様突起)の下端、後ろ側のくぼみにあります。

01-05完骨01【完骨(かんこつ)はめまいにも効果あり】

 

押し方は、ゆっくり深呼吸しながら、5秒押したら5秒離す。これを5回から10回、繰り返します。

頭痛、顔のむくみ、首のコリ、眼精疲労、めまいなどにも効果があります。

01-03風池0101-04天柱0101-05完骨01
【左から、風池(ふうち)・天柱(てんちゅう)・完骨(かんこつ)】

 

◆肩井(けんせい)

首を前に曲げたときに首の付け根の出っ張る骨と、肩先の真ん中に位置するツボです。

01-06肩井【肩井(けんせい)は頭皮をリラックスさせる】

 

押す方向は体幹に向かって。3秒押したら3秒離す、これ5回ほど繰り返します。痛くない程度に行いましょう。

首や肩の緊張を取り、頭皮をリラックスさせ、血流を良くします。肩こり、頭痛、歯痛、五十肩などにも効果があります。

◆腎穴(じんけつ)

指にあるツボの1つ。場所は、小指の第一関節のシワの所です。

01-07腎穴0101-07腎穴01
【腎穴(じんけつ)はストレッチの後に押す】

 

小指の付け根から指先に向けて、痛くないくらいの力でストレッチさせます。「腎穴」まで来たら止め、5秒押したらゆっくり力を緩めて、再び5秒押します。これを10回行いましょう。

血液の循環やホルモンバランスを整えてストレスを軽減し、むくみなどにも効果があります。

◆教えてくれたのは…

土居望先生
土居望(どい・のぞむ)院長/鍼灸マッサージ師。東京・東久留米で『土居治療院』を開業して34年。鍼灸、指圧、マッサージ、推拿、カイロプラクティックなど、「理屈ではなく一人一人に合った治療」をモットーに、多くの患者さんの心と体を軽くしている。

おすすめの育毛剤

  • cu01
    研究員のコメント
    配合されている成分数は業界最大級! 血行促進が期待されるセンブリエキスやジフェンヒドラミン、コラーゲンを保護する効果が期待されるビワ葉エキスなど、数十種類の成分...

関連キーワード